2012年9月27日木曜日

カヤ(榧)の話あれこれ


榧の木に榧の実のつくさびしさよ            北原白秋










「しょせん俺の息子だなあ」という意味でしょうか?

これが「実がなる」とあれば嬉しさが伝わってくるような気がしますが

「実のつく」とあるのでさびし~く聞こえます。



日本語ってすごい。





さてさて、週2回の更新が目標だったのですが、なかなか忙しく週1回のペースになってきました。ごめんなさい。

今回で高尾山のお話は一区切り。

来月から「秋の花」について書こうと思っています。

学生時代山岳部だった方と話していて「高尾山?山登りというかハイキングですよね」と言われてしまいました。その通りです。










■高尾森林センター


学生時代からもう20年以上何度も登っている(ハイキングしている)高尾山ですが、高尾森林センターという施設があることを知らずにいました。

今回のムササビツアーで初めて入り、駅のこんな近くに高尾山のことを紹介する施設があったことを知りました。

入口にムササビのぬいぐるみがぶら下がっている平屋建ての建物に入ると、高尾山の歴史、植物、生き物などの紹介の展示物等があり、勉強会などができるようテーブルや椅子もあります。

書籍やDVDも多くあり、高尾山の絵や写真の展覧会なども行われています。

その中で私が興味を持ったのは、ホールの奥の壁際に高尾山に生えている様々な種類の樹木の丸太が並んでいる所でした。丸太のそばにはそれぞれの材木としての特徴などが紹介されています。

そこに直径20cm×高さ80cmくらいのウバメガシとキリの丸太が二つ並べてあるコーナーがあり「持ってみて下さい」と貼り紙が貼られていました。

それぞれ持ち上げてみると、ウバメガシの重いこと!キリの軽いこと!

ウバメガシは姥目樫と書き、鰻屋さんや焼き鳥屋さんなどで使われる備長炭という炭の材料となる木です。備長炭は安定した火力を長時間保つことが出来るとても良い炭です。

キリは「娘が生まれるとキリを植え、お嫁に行く時タンスをつくる」と言われるくらい、成長がとても早く、軽いので家具などに加工されます。

体積は同じなのにこの重量の違い!年輪を見ると成長速度の遅いウバメガシが細かく年輪が入っているのに対してキリの年輪は粗く入っています。キリは成長が早いので、大きくても樹齢が低く年輪も粗いのですね。


私は「榧(カヤ)の木」は無いかと探したのですがサンプルはありませんでした。

カヤの材は全国でも生産量が少なく希少であると聞きます。サンプルが取れなかったのでしょうか。





カヤとイヌガヤとモミの違い


9月7日土曜日の午後ムササビツアーにて、高尾山の1号路と4号路を歩いていて、カヤとイヌガヤとモミを見ました。

この3種はよく似ているのですが、分類上は全く違う仲間です。

今回この3種がすぐ近くに生えていたので、インストラクターの方に伺ってその違いを比較することが出来ました。

季節を問わず見分けるには葉っぱがわかりやすいそうです。

葉先が鋭く触って痛いのはカヤです。

実際触ってみてとても痛かった!カヤは芽を出したばかりの赤ちゃんの木でも痛いのだそうです。













■碁盤、将棋盤


カヤは、高級碁盤や将棋盤の材料としても知られています。これらは樹齢250~300年以上の木でないととれない。希少なわけです。

カヤの寿命はとても長いそうですが、成長がとても遅い。ゆっくりゆっくり少しずつ大きくなるのです。年輪の幅も狭い。

長い時間かけて密度の高いずっしりとした材ができあがるのです。また油分が多いため時間が立つと独特のツヤ、香りが出るそう。

さらに「槇は万年、榧限りなし」という言葉があるほど耐久性があります。

ご趣味の方はよくご存知だと思うのですが碁盤や将棋盤で、良いものは数百万円だと聞いて驚いたことがあります。

特に宮崎県の日向地方、奈良の春日地方が産地として有名だそうです。

その理由として、例えば日向地方は、山間部の寒暖の差が大きいため、くっきりと美しい木目ができる。生育している土地に岩盤が多いため、育ちが遅く年輪の目詰まりが細かくなる・・ことなどがあげられるそうです。

材の乾燥だけで15年もの時間がかかるそうです。名品というのはいい材の産地があって、時間をかけて丁寧に加工する伝統の技術があって、はじめて出来あがるのだなあとため息がでます。

ちなみにうちの囲碁の対局ソフトに設定されているのは、本榧の碁盤に碁石を打つ時に出る音です。モニター上の盤面をマウスでクリックして石を打つと「ピシッ!」という本榧独特の高い音が響きます。

なんだか不思議な世界です。





我が家の碁盤。私の亡き祖父が愛用していたもの。100年たっています。これはカツラという落葉広葉樹の材でできています。カツラの碁盤は時間がたつと写真のように黒くなってしまいます。カヤよりは安いものですが、私にとって大切な思い出の碁盤です。

カヤの碁盤は年月がたっても美しい明るい黄色。私は焼き芋を切った断面の色を思い出しました。残念ながら画像はありません。





■ ちょっと囲碁の話


今月から上映されている「天地明察」(沖方了、角川文庫)の原作を読んでいます。

今上巻を読み終わったところ。

これは徳川家綱の時代、囲碁の名人で後に囲碁界から離れ、日本独自の暦づくりに携わることになる安井算哲のお話です。

数年前に子供たちを中心に囲碁の一大ブームを惹き起こした漫画の「ヒカルの碁」に出てくる藤原佐為(さい)が取り憑いた本因坊秀策が出てくるもっと以前のお話。

同じ本因坊家の本因坊道策という人が安井算哲のライバルとして出てきます。

道策役は関ジャニの横山くん。主人公の安井算哲はV6の岡田くんです。

囲碁の名人たちは将軍様の前で「御城碁(おしろご)」(大変な名誉だったらしい)を打つのが一番重要な仕事らしいのですが、その「御城碁」が真剣勝負の場では無かったということが書いてあって驚きました。

将軍様が楽しめる様色々な打ち方を披露する芸の発表会みたいなものだったのですね。

囲碁の歴史は古く、中国で3000年前~4000年前に生まれたと言われ、日本に伝えられて発達したと聞きます。

かつては中国も韓国も日本の名人の打った棋譜を見て勉強したのだそうですが。

この小説にも「囲碁は教養の一つ。交流の手段。大名たるもの、打ち筋について持論の一つや二つ持っていなければならなかった」とあります。

そう言えば徳川家康だったかしら。囲碁を打ってみて部下の力量を測ったとか。


さておき、岡田くん効果で(女性中心に?)囲碁の再ブームは来るのでしょうか。








2012年9月20日木曜日

高尾山について

ムササビを観測した場所の環境を確認したかったので高尾山の地形図をつくってみました。
(参考:山と高原の地図「高尾・陣馬2012」昭文社)

赤い線が登山ルート(ケーブルカー、1号路、4号路)。

頂上から少し下った地点、薬王院の近くがムササビを見た所です。

この地図を作ってみて、高尾山からしみだした沢の水が川になり周囲を流れているのが
よくわかりました。
沢と尾根が入り組み傾斜地も多く変化に飛んだ地形であることもわかります。

豊かな水と変化に富んだ地形。

これらが多様な植生をつくりだし、ムササビの棲む森をつくっているのです。

私達が見たムササビのすんでいるところはは落葉樹が多く、針葉樹が少し混在する明るい森です。ブナやケヤキなどの葉っぱや実などを食べて生きているのですね。













以下、文献より抜粋。




■高尾山の地形

高尾山は東京の西のはずれにあります。
高尾山から山地がはじまり、さらに西へと関東山地が続く。
高尾山は一億年近く前の中生代白亜紀の海に堆積した小仏層群という地層になります。小仏峠の名を取ったこのこの地層は非常に厚く、高尾山周辺から西へ神奈川県、山梨方面まで広く分布している。高尾山の沢沿いを歩くと砂岩、粘板岩、頁岩が見られる。場所によってはチャートも見られる。小仏層群の上には関東ローム層の赤土が堆積している。標高599mと低い山だが、地形の開析が進み、多くの沢が入り込み斜面も急である。

★タマのメモ

高尾山の沢沿いの道を歩くと、山道に粘板岩(硯や碁石の材料になる)が生き物の歯のようにむき出しになって並んでおり、それを踏んで歩くと足の裏のツボにあたって気持ちいいです。

出会った小さいお子さんに「これ、なあに?」と聞かれると

「大昔に大きな大きな龍がいてその死体が高尾山になったんだって。このギザギザの石はその龍の歯が残っているものなんだよ」

と今まで三人くらい(たぶん小学生)に話しました。

ごめんなさい。勉強したのでこれからは上記のように説明しよう(たぶん)と思います。





■高尾山の植物、生き物

植物種約1300種(イギリス一国の植物種に匹敵、東京都自生植物の55%、一つの山での植物の多さは日本一)。

昆虫約5000種(大阪の箕面山、京都の貴船山と並ぶ三大昆虫生息地)。

シジュウカラ、オオルリ、ルリビタキなど鳥類約70種。

ムササビ、タヌキなど約25種の哺乳類。

モリアオガエル、ヒダサンショウウオなど10種以上の両生類、アオダイショウ、ニホントカゲなど8種以上の爬虫類が生息していると言われている。

(※2012高尾森林センターパンフレット等より)

★タマのメモ

こうやって調べてみると本当に高尾山ってすごい山だなあと思う。こんなに都心に近い所に多種多様な生き物が暮らしているのですね。






■高尾山の歴史

714年に聖武天皇の勅命を受けた僧・行基によって開山されて以来、代々にわたり守られてきた。

戦国時代に高尾山を支配した北条氏照は「山中に入り、やたらに木を伐採してはいけない」と制札を掲げている。江戸時代に移っても森林の保護は続く。

江戸時代の代官・大久保長安は1591年の制札で高尾山の竹林の保護を命じている。

明治に入り1889年に高尾山の森林の大部分は皇室の御料林とされ、さらに戦後の1947年に国有林となった。

現在でもその森林は自然休養林や国定公園に指定され、大切に保護されている。

(※2012高尾森林センターパンフレット等より)



★タマのメモ

時代時代で保護され守られてきた高尾山。
だからこんなに自然が豊かなのですね。

現在一年間の登山者数は260万人を超え、世界一だと聞いたことがありますが、林道の裸地化など問題になっています。うーん、あんまり行かないようにしようかなあ。








今回上の登山ルートで観察した植物は、常緑高木6種、落葉高木9種、常緑小高木2種、常緑低木2種、落葉低木4種でした。落葉樹が優先する混合林ですね。

野草は6種です。
ヤマホトトギスとタマアジサイの花がきれいでした。
シキミはかわいい実をつけていました。

昆虫類は7種見つけました。


↓植物と虫のリストはこちらです。「日本の樹木」「日本の野草」(ともに山と溪谷社)などを参考に説明をいれた表をつくりました。
空き時間に少しずつつくりましたが思ったより時間がかかってしまいました。ふう…。







2012年9月13日木曜日

ムササビその3


ムササビの森

ムササビや他の生き物たちが
たくさん生きていけるよう
森を大切にしていきたいです。











■午後18時日没

あたりは暗くなりました。赤いライトの懐中電灯の光だけです。
赤いライトだとムササビは警戒しないそうです。
私たちは薬王院近くに生えている数十mもの大きなケヤキの木が見える場所に陣取りました。
ケヤキの上の方、右方向に伸びる大きな横枝があり、少し下向きの木の洞が見えました。
ここにムササビの親子がすんでいるとインストラクターの方が教えてくださいました。
日没から30分後からムササビのお出かけタイムだそう。
いよいよです。胸が高鳴ります。




■午後18時40分

巣穴に赤い目玉が二つ光っているのが見えました!!
「いた~!!」みんな大喜びです。もちろん驚かさないように小声で話します。
すると突然、穴から一匹目がサーっと飛び出し、左下数十m先の木の幹に飛びつきました。
幹に比較して体の大きいこと。座布団が張り付いているみたい。
ササッと幹の反対側へ見えなくなってしまいました。
インストラクターの方の話では母親ではないかということ。


さらに待つこと数分だったでしょうか数十分だったでしょうか。
興奮していてよく覚えていません。

すると今度は薬王院の方(スケッチ右手側)から巣穴とは別のムササビが私たちの視界を
右上から左下にかけて横切ったのです。
これは思いがけない出来事でした!


そして三匹目。
ケヤキの同じ巣穴からもう一匹飛び出して左下方向数十m離れた木に飛び移りました。
子供だと思われます。でも母親とそう大きさが変わらないように見えました。


もう皆さん大興奮です。

「見えた?!」「見えた!見えた!」






それからしばらく待っていましたが、もう見られなかったので私たちは歩いて帰路につきました。
真っ暗な高尾山。小さな懐中電灯だけで、山道から落ちないよう皆で固まって歩きます。

もちろん夜に活動する虫など観察しながら。

芸術品のように美しいヤママユや光るクロマドホタルの幼虫などなど。

麓に到着したのは午後21時。

皆でムササビを見ることが出来たことを喜びあい別れのご挨拶をして解散しました。



案内して下さったインストラクターの皆様、同行したツアーの皆様、本当にありがとうございました。

ムササビの姿今でもはっきりと目に浮かびます。

2012年9月12日水曜日

ムササビその2


さてさてムササビツアーの続きです。


■14時半

高尾山口駅前集合。老若男女40名ほどいらっしゃったでしょうか。
すぐ近くの高尾森林センターに移動し今日のイベントの説明とご挨拶がありました。
とても恥ずかしいムササビ体操を全員でやって体をほぐし出発です。
ケーブルカー清滝駅から乗って高尾山駅で降りました。
このケーブルカーは最大傾斜度31度18分で日本一急勾配。
車窓の景色の変化が楽しい。



■15時半

これから足で山登りです。
1号路と4号路を通って山頂を目指します。途中ヤマホトトギス(植物ですよ)、
タマアジサイ、クサギなどの花を観察しました。
詳しいインストラクターの方が説明して下さるのでとても勉強になります。

友人らと登る時はマイペースで途中好きなところでスケッチ休憩をとったりしますが、
今日は団体行動なのでどんどん歩きます。
いつもなら数種類くらいの観察がとても沢山のものになりました。

スケッチは出来ませんでしたが写真を撮ったので後日調べてみようと思います。
数えてみたら私のメモは樹木 17 種、草花 10 種ととても沢山になりました。
インストラクターの方々のおかげです。
これらの植物レポートも後日紹介させて頂きたいと思います。


■16時半

山頂到着。空気が澄んで西側遥か彼方に富士山が見えます。
雄大な景色を皆で楽しみました。
それから、軽い夕食を取り17時40分、いよいよムササビ観察です。
期待で気持ちが高揚してきます。

山頂から下って薬王院に移動しました。
薬王院は1260年前に開山したと伝えられる古刹で多くの参拝客で賑わいますが
今はもう時間が遅いので人もまばらで静かです。

だんだん暗くなってきました。
日没は18時。日没から30分くらいたつとムササビは活動を始めるそうです。



■ムササビについて

ここでムササビについて少しご紹介します。

リス科

学名Petaurista leucogenys

「ムササビはリスの仲間。体長28〜49cm。体重0.5〜1.25kg。背中の毛が褐色でお腹は白。
中国のほか日本の本州、四国、九州各地の森の中に住んでいます。
夜行性で、昼の間は木の穴や木の上の巣で休んでいますが、
夜になると森の中を飛び回って木の芽や葉、実、昆虫などを食べます」
(動物不思議図鑑。動く図鑑ムーブ/ともに講談社)。

皮膜(※「飛膜」と書いた図鑑もあります)とはわき腹の皮膚が広がったもので、首から前足、後ろ足、尾にかけてつながっています。
尾は滑空している時、体が傾くのをふせいだり、向きを変えたりする役割があります。




■ムササビの滑空

さて、図鑑には「飛び回って」と書いてあったのですが、
正確には「滑空して」の方が正しいと思います。

ムササビは高い木の上から風の吹いてくる方向に飛び出し皮膜を広げて
風を受けて遠くの木に飛び移ります。いわゆる滑空。

この時の1回の滑空距離は30mから100mをこえることもあるそうです。
そしてその木の上方によじ登りまた次の目標の木を目がけて滑空。またよじ登る。
というようにジグザグに移動していきます。




地上を歩かないのは安全ですよね。
着地(着木?)の時、指の爪で木の幹に飛びつくので木の幹には鋭い爪の痕が残ります。




■ムササビの巣

私たちが観察したのは大きなケヤキの木の穴でした。

インストラクターの方に伺うと
「キツツキが開けた穴などを大きくしたりして巣にする。
昼間の間ずっと寝ていて巣の中にフンをするので汚れてきたら別の巣に移動する。
フンが乾いた頃また戻ってくる」のだそうでムササビはこのような自分の別荘を
いくつか持って引越ししているそうです。うらやましい・・・

外で排泄すればいいのに…と思いましたが
巣の周りにフンがあったら敵に見つかってしまうからでしょうか。
ちなみに天敵はフクロウだそうです。
フクロウは鋭い目で獲物を見つけると音も無く飛来して襲うそう。
「このフクロウの音のしない羽をモデルにして新幹線のパンタグラフが開発された」
というお話もありました。




■ムササビは美食家

ムササビは木の葉を主に食べますが、まわり中樹木だから食べ物には
不自由しないように思えます。
ムササビは日没から30分たつと巣を出て食事に出かけ明け方にもどってくるそうです。

その時葉っぱをちょっと齧っては捨ててしまうのだとか。
葉っぱを縦に二つ折りにして齧って捨てるので葉の両側に同じような
ギザギザの歯型がついた葉っぱが落ちていたらムササビの食べ残しだそうです。

図鑑にはさらに「春には木の若葉、夏〜秋にかけては木の実、冬には木の冬芽などを食べる」
とありました。四季折々旬のものを食べているわけですね。
冬は大変かもしれません。冬眠はしないのですね。



■ムササビの顔

地上数十mもの高さにあるムササビくんの巣を地上から見上げていたのですが、
巣の中に赤い目玉が二つ光っているのが見えました。

目玉が二つ並んでいる…つまり…ムササビくんは目が顔の前についているのです。
だからちょっとお猿さんにも似ているな~と思いました。

ムササビと同じように皮膜を広げて滑空する動物にモモンガがいますが、
モモンガは目が横向きについています。
いわゆるリスの顔で私はモモンガの顔の方が可愛らしい様な気がします。




■鳴き声

飛び立つ時に鳴くそうです。「グルル~」だったでしょうか。私はよくわかりませんでした。





■子育て

春と秋が繁殖期。1〜2匹の子どもを産むそうです。
私たちが観察したのは親子の3匹で母親と子供二匹だということでした。
お父さんはどこに行ったんでしょう。





■ムササビとよく似ているモモンガについて

モモンガには九州、四国、本州に住むニホンモモンガと北海道にすむタイリクモモンガがいます。
くらし方や飛び方はムササビとよく似ていますが、体長は約15cmと小さく、
目の位置も違いますね。

飛膜の付き方もモモンガの飛膜は前肢と後肢の間だけですが、
ムササビの飛膜は前肢と首、後肢と尾の間にもあります。

毛は背中の色が灰色、お腹が白いので飛ぶ様子がハンカチに似ているため
「空飛ぶハンカチ」とも呼ばれています。

それからモモンガは山の高いところ、ムササビは低いところと棲み分けもあるようです。








次回はムササビツアー夜18時(日没)から21時(解散)までのお話です。


2012年9月11日火曜日

ムササビその1


ムササビくん


私は実物を見て描く主義なのですが、今回だけ特別。

資料を参考に描きました。
(講談社の「動物不思議図鑑」13ページ)
でも色の付け方など全然違うものになっています。

なんだかマンガみたいになってしまった……












9月8日(土曜日)


この日久しぶりに近所の公園の早朝散歩に行ったところ、役所の管理が入ったようで、
雑草地がサッパリと刈り取られていました。

ミズヒキの群落も点在していたヤブミョウガもすっかり無くなり、
バリカンにかからなかった背の低いキツネノマゴやリュウノヒゲ などだけ残っていました。

ガッカリ…。ミズヒキの群落スケッチしたかったな〜。

ひとまわりしてそろそろ帰ろうとした時ポツポツと降り始め、スダジイの木陰で雨宿り。
スダジイは小さな葉っぱがたくさん重なりあっているので小雨くらいなら濡れません。

しかし雨足はみるみる強くなりシャワーのようになってきました。
これでは木陰では不十分…走って公園の向かいにある
アイスクリーム屋さんの庇の下に避難しました。

雨はスコールのようになりましたが20分ほどでやみました。

そんな朝の天気だったのですが、その後天気は回復し、昼から高尾山に出かけました。

その日は以前からとても楽しみにしていた「ムササビを見るツアー」に参加したのです。

「ムササビを見るツアー」は森林インストラクター東京会というところが
実施されているイベントです。

しかし正確には「ムササビを見る(ことが出来るかもしれない)ツアー」であって
必ずしも野生の生き物が見られるとは限らないのです。

これはイベントの案内にもちゃんと注釈が入っています。

それは承知の上で応募したのですが、
結果はなんと3匹ものムササビくんが滑空するところを見ることができました!

本当に嬉しかった!

ムササビ一匹につき1ヶ月…これで3ヶ月は幸せ…そのくらいの感激です。


ムササビくんを見たのは夜6時30分だったので、スケッチも出来ないし写真も撮れませんでした。

私はいつも実物を見ながらスケッチしているのですが、今日は自分の記憶と図鑑等の資料を見て描きました。

ムササビくん思っていたよりずっと大きかった。

空飛ぶ座布団でした。いや~可愛かった!

次回もムササビくんの続きのお話です。

2012年9月5日水曜日

高さ比べ

これは何のビル?









今日はちょっと脱線します。





明治神宮の森から周辺の高層ビルがよく見えますが、

その中で、面白いかたちのタワービルが一番目立ちます



さてクイズです。

次の中で一番高いのはどれでしょう?

1. NTTドコモタワー
2. ヒカリエ
3. 高尾山
4. 東京スカイツリー



1は、東京のビルの中では、六本木のミッドタウンタワー(248m)、東京都庁(第一庁舎243m)に次
いで三番目の高さだそう。【スケッチのビルはこれです】
最頂部は272mですが、オフィス部分の屋上部は239mです。

ちなみに日本で一番高いビルですが、横浜ランドマークタワー296m。

ビル以外では東京スカイツリータワー日本一634m。

高尾山は標高599mです。
ヒカリエは低いですね。182.5m

答えは4番でした。スカイツリー、高尾山より高いとは……。



世界の超高層ビルでは、現在の世界一はアラブ首長国連邦ドバイにあるブルジュ・ハリーファ。全高(尖塔高)828.0 m、軒高(ビル本体の屋根の地上高)636.0 m。160階建て。
「現在の」と書いたのは2016年にクウェートで高さ1,001 mのビルが竣工する予定のため。またその後同じドバイやサウジアラビアなどでも続々と超高層ビルが建設予定だそうです。

やっぱりオイルマネーは凄い。


※参考、全てウィキペディア