ムササビの森
ムササビや他の生き物たちが
たくさん生きていけるよう
森を大切にしていきたいです。
■午後18時日没
あたりは暗くなりました。赤いライトの懐中電灯の光だけです。
赤いライトだとムササビは警戒しないそうです。
私たちは薬王院近くに生えている数十mもの大きなケヤキの木が見える場所に陣取りました。
ケヤキの上の方、右方向に伸びる大きな横枝があり、少し下向きの木の洞が見えました。
ここにムササビの親子がすんでいるとインストラクターの方が教えてくださいました。
日没から30分後からムササビのお出かけタイムだそう。
いよいよです。胸が高鳴ります。
■午後18時40分
巣穴に赤い目玉が二つ光っているのが見えました!!
「いた~!!」みんな大喜びです。もちろん驚かさないように小声で話します。
すると突然、穴から一匹目がサーっと飛び出し、左下数十m先の木の幹に飛びつきました。
幹に比較して体の大きいこと。座布団が張り付いているみたい。
ササッと幹の反対側へ見えなくなってしまいました。
インストラクターの方の話では母親ではないかということ。
さらに待つこと数分だったでしょうか数十分だったでしょうか。
興奮していてよく覚えていません。
すると今度は薬王院の方(スケッチ右手側)から巣穴とは別のムササビが私たちの視界を
右上から左下にかけて横切ったのです。
これは思いがけない出来事でした!
そして三匹目。
ケヤキの同じ巣穴からもう一匹飛び出して左下方向数十m離れた木に飛び移りました。
子供だと思われます。でも母親とそう大きさが変わらないように見えました。
もう皆さん大興奮です。
「見えた?!」「見えた!見えた!」
それからしばらく待っていましたが、もう見られなかったので私たちは歩いて帰路につきました。
真っ暗な高尾山。小さな懐中電灯だけで、山道から落ちないよう皆で固まって歩きます。
もちろん夜に活動する虫など観察しながら。
芸術品のように美しいヤママユや光るクロマドホタルの幼虫などなど。
麓に到着したのは午後21時。
皆でムササビを見ることが出来たことを喜びあい別れのご挨拶をして解散しました。
案内して下さったインストラクターの皆様、同行したツアーの皆様、本当にありがとうございました。
ムササビの姿今でもはっきりと目に浮かびます。