皇居東御苑のヌスビトハギはお行儀良く花壇の縁石の内側に植えられていた。
花壇の中に入り込む人はいない。
連れて行ってほしいけど誰も連れて行ってくれない。
ずっと待っているのだろうか……ヌスビトハギの実。
「盗人萩」と書きます。
マメ科ヌスビトハギ属の多年草
学名 Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum
和名は、果実が泥棒の足跡に似ているからだそうです。足音がしないように地下足袋のようなもの
を履いていたのでしょうか。
背丈は60-100cmになりますが、その約半分は花穂です。茎は細くて硬く、株立ちになって立ち上が
る。
ややまばらに葉をつける。
葉は長い葉柄の先に三枚の小葉がつく三出複葉。
小葉は卵形-長卵形で、先端はとがる。
大きさは頂小葉で長さ4-8cm、幅2.5-4cm、側小葉はこれよりやや小さい。
葉には細かい毛がある。
花期は7-9月、花は小さく3-4mm、ピンク色に色づく。
赤い斑紋のある果実の形は眼鏡か(ブラジャーという人も)何かのようで面白い。
その表面は触れるとざらつくが、これは細かな鉤(かぎ)が並んでいるため。
これによって衣服などにくっついて運ばれる。