山好きの友人らと三人で高尾山に登りました。
11時、高尾山口の駅を降りると構内にツバメの巣。可愛いヒナが5羽ピイピイと鳴いています。皆かなり羽がはえそろっていて、時々飛ぶ練習をする姿が微笑ましい。巣立つ日も近そうです。
高橋屋で昼食をとってからスタート。もう12時です。夏の強い光と濃い木陰のコントラストの中、涼しい沢沿いの道をゆっくりと登りました。途中あちこちでヤマユリが美しく咲いてます。ヤマユリは夏の女王……堂々たる雰囲気です。
一番始めの事件は、琵琶滝そばの沢をヨタヨタと飛ぶクロアゲハとの遭遇。後ろ羽に赤い模様があり、メス(夏型)です。しかし何だか様子がおかしい。どうも産卵する葉をさがしている行動のように見えます。クロアゲハはミカンやカラスザンショウが食草ですが、見つからないのか私たちの顔のすぐ前をヨタヨタいったりきたりしていました。
その後頂上付近ではヤマユリの蜜を吸うオスのクロアゲハ(後ろ羽に白模様、夏型)を発見。しかしあっという間に力強く大空へと飛んで行ってしまいました。他にもモンシロチョウ、キチョウ、シジミチョウ等もいました。それから綺麗なオレンジ色の中型のチョウも。一瞬だったのでなんの種類かはわかりませんでしたが。
でも今回はアサギマダラに会えなかったのが残念でした。高尾山は食草のキジョラン(鬼女蘭と書く。怖いですね。ガガイモ科)が多く、たくさんいるはずなのですが……。
アサギマダラには毒があります。そのため鳥たちは食べません。毒成分はどこからきたのでしょうね。頂上のビジターセンターで私たちのお喋りを聞きつけて、職員の方が説明してくれました。食草のキジョランやオオカモメヅル(ガガイモ科)の葉に毒成分があるためという説と成虫が好むヒヨドリバナやフジバカマの蜜が毒だからという説があるとのこと。皆で興味深く拝聴。
しかし敵から身を守るために毒成分をたくわえて武装するなんて……昆虫たちの知恵には改めて脱帽させられます。
ビジターセンターを出ると四時。頂上を吹き抜けた一陣の風にほんの少しだけ秋を感じました。
ガマズミが秋の準備をしている (頂上にて) |