昨日は久方ぶりの雨でいくぶんしのぎやすかったですが、今日はまたまた35度の真夏日。
炎天下のお昼前、所用で図書館に調べ物に出かけました。道の途中、公立の小学校があり、道路沿いのコンクリートの高い壁の上から枝をのばしているザクロの木を見つけました。
見るとたくさんの青い実をつけている…「これは良い題材を見つけた」と、さしていた日傘を地面に置きスケッチをしました。
時計はまもなく12時。
たわわに実をつけたザクロの枝はよくしなっていてなかなか良い木陰をつくってくれていたので、その下でペンを走らせます。
木の下から見上げると、少しだけ秋の顔を見せはじめたザクロの実と夏真っ盛りの青い空とのコントラストがおお素晴らしい!
先端が少し割れて開いている丸い実はあっちをむいたりこっちをむいたり。緑の葉っぱもウジャウジャとあっちむいたりこっちむいたり。それでもよくみると葉っぱはちゃんと枝に対生についていて効率よく太陽の光をうけられるべく基本の形は出来ています・・当たり前か。一つ一つ一枚一枚描いて行く。なかなか楽しい。
途中、風で日傘が飛ばされ、あわてて追いかけてちゃんと閉じてから道端に置きなおしました。元の視点の位置をまたさがして続けます。
ザクロと言えば小さい頃読んだギリシャ神話にあった死の国の王ハデスにさらわれた大地の女神の娘の話を思い出します。大地の女神は地上のすべての作物を枯らすほど嘆き悲しんで娘を取り返しに行きますが、一歩違いで手遅れになります。
それは娘が死の国の食べ物を口にしてしまったからでした。その食べ物とはたった4粒のザクロの実・・・そのイメージがあってあまり食べたいと思わなかったのですが、一度食べてみたら甘酸っぱくて美味しかった記憶があります。
先週高尾山の頂上で見たガマズミも秋の準備をしていたけれど
こんな身近でも小さな季節の変化を見つけることができて嬉しかったです。