アカンサスとコリント式柱頭
昨日公園のキツネノマゴを見かけてから気になっていることがありました。
まずキツネノマゴの茎の形です。
普通草花、樹木など茎や幹は断面が円形ですが、
キツネノマゴは断面が四角です。
それから葉のつき方。
規則正しい対生です。
上から小、中、大と2枚づつ互い違いにくっついて並び(6枚セット)、
四角の茎が伸びてまた小中大の6枚セット、また四角の茎、6枚セット。
というように規則正しい。
花の並び方もよく見ると規則的。
「なんだか建築物みたい・・・」
四角い茎などまさに人工的に見える。
どこかで似たようなものを見たことがある・・・
次の日にふと思い出しました。
アカンサスです。
ガーデニングが趣味の方はよくご存知だと思います。
西洋風の庭園でよく使われるものです。
同じくキツネノマゴ科。
しかしこちらはキツネノマゴに比べたらとてつもなく大きい。
高さ2mくらいのを植物園で見たことがあります。
確かに両者は大きさはかなり違いますが、花のつき方など雰囲気が似ています。
昔見たクイズでこんなのがありました。
「古代ギリシャのコリント様式建築の柱の頭部のデザインのもとになった植物は何か?」
答えは「アカンサス」
大きく切れ目の入った葉っぱがデザインに使われたそう。
アカンサスは、キツネノマゴ科のアカンサス属。
地中海または熱帯アジア、熱帯アフリカに約30種が分布する多年草または低木。
(別名ハアザミ属と呼ばれるが、葉っぱがアザミ、特に野菜のアーティチョークに似ているから・・・
仲間だから似ていたり、全く他人でも似ていたり、ややこしい~/アザミはキク科)
足元に咲く可憐なキツネノマゴは日本自生の種ですが、
その仲間がはるか古代ギリシャの建築物の造形になっていたとは!
(しかし四角い茎の形は関係ありませんでしたね)
■コリント式
古代ギリシャ建築様式のひとつであり、ドーリア式、イオニア式と並ぶ3大様式のひとつ。
溝が掘られた細身の柱身と、アカンサスの葉が象られた装飾的な柱頭を特徴とする。
現存する代表的建築物としてB.C80にハドリアヌス帝が建てたローマのパンテオンが挙げられる。
(参考ウィキペディア)